世界遺産異変
サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:1200年以上続く800kmの「歩く大聖堂」
フランスからピレネー山脈を越えてスペイン北西部へ至る全長約800kmの巡礼路。使徒ヤコブの墓が発見されたとされる9世紀以来、欧州各地から信者が絶えず歩き続けた。路上には中世の橋・修道院・病院が連なり「石で刻まれた巡礼ガイドブック」と呼ばれる。年間巡礼者数は1980年代の数百人から現在は40万人超へと爆発的に増加し、脱宗教化した現代社会で宗教的巡礼が再興するという逆説的現象が起きている。