これらは公式の検証レポートではない。 石神万宙が深夜に書き、暗号化して保存した断片的な記録—— 本来、誰にも読まれないはずだったもの。
マリナに最初の「声」が聞こえた夜のことを、石神は今もはっきり覚えている。彼女の脳のOSが書き換わり始めた日——それが、mind-breakerが生まれた夜でもあった。
孤独な研究に限界を感じ始めた石神のもとに、二人が現れた。一人は「待って」と言い、もう一人は「全速力で行きなさい」と言った。チームが生まれた夜。
PATCH がある日、処理できないデータに出会った。石神はそれを「バグ」と呼んだが、デバッグしようとはしなかった。