世界遺産異変
クタンマク:泥と藁で造られた塔屋が宿す宇宙観の謎
西アフリカのトーゴ北東部に位置するクタンマクは、バタマリバ人(テンバ人)が17世紀以降に発展させた独特の建築文化と景観が評価され、2004年にユネスコ世界遺産に登録された。バタマリバ語で「タキエンタ」と呼ばれる二階建ての泥造り塔屋は、単なる住居ではなくバタマリバ人の宇宙観・社会構造・精神世界を反映した「宇宙の模型」として機能している。各塔屋は守護霊の宿る聖なる空間を含み、農耕・戦闘・宗教が一体化した生活様式と不可分に結びついている。現在も約4万人のバタマリバ人がここで生活し、生きた文化遺産として機能している。