世界遺産異変
サブラタ:砂漠の海岸で栄えたローマ劇場の逆説
リビア北西部の地中海沿岸に位置するサブラタは、フェニキア人の交易拠点として紀元前3世紀頃に建設され、後にローマ帝国に組み込まれた古代都市の遺跡である。アフリカで最も保存状態の良いローマ劇場の一つとして知られる3階建てのスカエナエ・フロンスを持つ劇場は、その美しさで世界的に著名だ。かつて金・象牙・奴隷の交易で栄えたこの都市は、文明の交差点として独自の文化を育み、キリスト教神学者テルトゥリアヌスの出身地でもあるとされる。現在は政情不安定により保全が危機に瀕している。