世界遺産異変
黄山:中国山水画の80%が参照した「72峰の奇景」と年間330万人が踏み荒らす聖域の矛盾
安徽省南部にそびえる黄山は、72の奇峰・雲海・怪石・古松の四絶で知られる中国山水画の原風景。中国山水画の約80%が黄山を参考にしたとされ、明代以降「芸術の山」として文人・画家を魅了してきた。最高峰の蓮花峰は1864mに達し、霧が作り出す幻想的な景観は「人間仙境」と称される。1990年にUNESCO複合遺産に登録されたが、年間330万人の観光客とケーブルカー整備が生態系への深刻な脅威となっている。