世界遺産異変
ハンバーストーン&サンタ・ラウラ硝石工場跡:化学の発明が一夜にして殺した「白い金」の都市
チリ北部の極乾燥砂漠に廃墟として凍りついた硝石採掘都市群。1880年代から世界の火薬・肥料原料を独占供給した「白い金」硝石は、チリ国家歳入の最大50%を支えた。しかし1913年、ドイツ人化学者ハーバーとボッシュが空気中の窒素から人工肥料を合成する方法を開発。わずか数十年で産業は完全崩壊し、最盛期に数万人が暮らした都市は完全に時が止まった幽霊都市となった。「化学の発明が都市を殺した」世界史的事例。