世界遺産異変
ケープ植物区保護地域群:地球の0.5%に宿る植物種の20%——南アフリカの「植物の奇跡」
南アフリカ最南端に広がるケープ植物区は、地球の陸地面積の0.5%未満でありながら世界の植物種の約20%を擁する「植物の奇跡」だ。固有植生「フィンボス(細葉灌木)」が形成するこの地域には9,000種超の植物が生育し、そのうち約6,000種が固有種。テーブルマウンテンだけでアマゾン同面積より多くの種が確認される。さらに驚くべきことに、多くの植物は山火事なしには発芽できない——火は破壊ではなく生命の触媒として機能する逆説的な生態系が、地球上のほかのどこにも見られない多様性を支えている。