ロイ・マタの領域:従者が自ら生き埋めになった首長の聖地、口承伝説が考古学を導いた島
バヌアツ中部、エファテ島周辺に広がる「チーフ・ロイ・マタの領域」は、17世紀の伝説的首長ロイ・マタにまつわる3か所の聖地で構成される文化的景観遺産。ロイ・マタは複数の島の部族を統合した平和の首長とされ、死後には従者たちが自ら望んで生き埋めとなり共に葬られた。驚くべきは、この伝承が数百年にわたって口承のみで受け継がれ、1967年の発掘調査で集団埋葬の考古学的証拠が実証された点にある。世界遺産申請はロイ・マタの子孫コミュニティが主導した。