ハンピ:6か月で略奪・破壊されたヒンドゥー帝国の都——50万人が住んだ都市の廃墟
- インド南部の巨岩地帯に建設されたヴィジャヤナガル帝国(1336〜1565年)の首都ハンピ。最盛期には50万人が住み、当時世界有数の大都市だった。1565年のタリコータの戦いでデカン・スルタン連合軍に敗北し、その後6か月間にわたって略奪・破壊が行われた。巨岩が点在する奇観の中に、1,600以上の建造物の廃墟が広がる。
- 所在地・時代: インド・カルナータカ州ハンピ(1336〜1565年(ヴィジャヤナガル帝国))
- 分類・保全状況: 文化遺産 / 保全状態:良好
- 所在地:
- インド・カルナータカ州ハンピ
- 遺産分類:
- 文化遺産
- 登録年:
- 1986年
- 保全ステータス:
- 保全状態:良好
インド南部の巨岩地帯に建設されたヴィジャヤナガル帝国(1336〜1565年)の首都ハンピ。最盛期には50万人が住み、当時世界有数の大都市だった。1565年のタリコータの戦いでデカン・スルタン連合軍に敗北し、その後6か月間にわたって略奪・破壊が行われた。巨岩が点在する奇観の中に、1,600以上の建造物の廃墟が広がる。
- 観光インフラ拡張による遺産地区への開発圧力
- 不法建築物問題(地元住民との緊張)
遺産の概要
インド南部デカン高原、トゥンガバドラ川南岸。奇異な形の巨大花崗岩が累々と重なる地形の中に、ヴィジャヤナガル帝国の首都の廃墟が広がる。
主要遺産:
- ヴィルパークシャ神殿: 唯一現役の礼拝所。高さ48mのゴープラム(塔門)
- ヴィッタラ神殿: 保存状態最良の廃寺。石造りの戦車と「音楽の柱」(叩くと音が出る)
- 王宮区画: ロータス・マハル、象の厩舎(11連のドーム)
- ナナ・デヴィ寺院群: 廃墟の寺院が数km²に点在
ヴィジャヤナガル帝国
「勝利の都市」の意のヴィジャヤナガルは、1336年にハリハラとブッカ兄弟が建国した。
- 最盛期の支配域: デカン高原南部、現在のカルナータカ・アンドラ・タミルナードゥ・ケーララにまたがる
- 人口: 首都だけで推定50万人(当時世界最大の都市のひとつ)
- 宗教: ヒンドゥー教(主にシヴァ派・ヴィシュヌ派)
- 交易: 南インドのスパイス・綿・象牙の輸出で富を蓄積
1565年タリコータの戦いと6か月の破壊
ビーダル・ビジャープル・アフマドナガル・ビーダルのイスラム系スルタン国が連合軍を組み、ヴィジャヤナガルに侵攻。
戦いそのものよりも、勝利後の破壊が歴史に刻まれた:
- 王は逃亡
- 首都は6か月にわたって組織的に破壊・略奪
- 寺院の彫刻・石像の多くが意図的に破壊
- 50万人の都市が廃墟化
残ったのは石の構造物だけ——木材・布・金属は略奪され、彫刻の多くは損傷した。
石造りの奇跡
石の建造物だけが残ったにもかかわらず、1,600以上の遺構が確認されている。多くは未発掘・未調査の状態で、研究はまだ初期段階にある。
「音楽の柱」(ヴィッタラ神殿)は花崗岩の柱を叩くと楽器のように音が出る設計——石の共鳴を利用した音響設計が1,600年代に実現されていた。
記録メモ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| UNESCO ID | 791 |
| 登録年 | 1986年 |
| 帝国存続期間 | 1336〜1565年 |
| 最盛期推定人口 | 約50万人 |
| 崩壊 | 1565年・タリコータの戦いの後 |
| 破壊期間 | 約6か月 |
| 現存建造物数 | 1,600以上 |
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