世界遺産異変
ソルタニエ:世界3位の煉瓦ドームが語る幻の帝国首都
イラン北西部のザンジャン州に位置するソルタニエは、モンゴル系イルハン朝のスルタン・オルジェイトゥが14世紀初頭に建設した壮大な霊廟(オルジェイトゥ廟)を中心とする古代都市遺跡である。直径約25メートル、高さ約48メートルの二重構造の煉瓦ドームは、世界最大級の煉瓦造ドームの一つとしてフィレンツェのドゥオーモやローマのパンテオンと並び称される。モンゴル、ペルシャ、イスラム、中国の建築様式が融合した独自の建築美は、14世紀初頭のイルハン朝がいかに多文化的な国際性を持っていたかを物語る稀有な証言である。