世界遺産異変
チャタルヒュユク:扉のない都市に生きた9000年前の人々
トルコ中南部のコンヤ平原に位置するチャタルヒュユクは、約9000〜9500年前の新石器時代に栄えた世界最古級の大規模集落遺跡である。最盛期には推定8000人が密集して暮らしていたとされ、当時としては空前の規模の集住を実現していた。最大の謎は、住居に扉が存在せず、屋根の穴を通じて梯子で出入りしていたことで、隣接する家々は壁を共有する蜂の巣状の構造をなしていた。牛の頭部の彫刻や女神像など、独自の精神世界の痕跡も豊富に残り、現代の宗教・社会の起源を問うきっかけを与えてくれる遺跡である。