世界遺産異変
ワーディー・ラム:火星に最も似た地球——アラビアのロレンスと宇宙映画が選んだ「月の谷」
「月の谷」とも呼ばれるワーディー・ラムは、赤砂岩と花崗岩の巨岩が林立するヨルダン南部の砂漠保護区。面積74,000haの荒野にはナバテア人・サムード人の岩刻画が5万点以上刻まれ、T.E.ロレンス(アラビアのロレンス)が第一次世界大戦中の拠点とした歴史を持つ。今もベドウィンが遊牧生活を営む「生きた文化遺産」でありながら、その火星を彷彿とさせる景観は「オデッセイ」「マーズ」「スター・ウォーズ」など数十本の映画ロケ地として世界に知られる。