世界遺産異変
シェーンブルン宮殿と庭園:1441部屋に秘められた帝国の記憶
ウィーン郊外に広がるシェーンブルン宮殿は、ハプスブルク帝国の栄華を体現する17〜18世紀の傑作建築群である。1441室を誇る宮殿本体と、バロック様式の幾何学的庭園が一体となり、欧州宮廷文化の頂点を示す。マリア・テレジアが黄色と白の配色で整備し「マリア・テレジア・イエロー」と称されるこの宮殿は、権力の象徴でありながら近代外交の舞台でもあった。その完全性と美的卓越性がUNESCO登録基準(i)(iv)に認められた。