世界遺産異変
チチェン・イツァ:年に2度だけ現れる蛇神の降臨——1,000年前の天文学的計算の奇跡
ユカタン半島に栄えたマヤ・トルテック文明の聖地。中心に聳えるエル・カスティーヨ(クツァルコアトルのピラミッド)は春分・秋分の日の夕刻、階段の欄干に落ちる光と影が蛇の胴体を形作り、地上の蛇頭石彫刻へと「降臨」する天文ショーを演出する。この現象は一切の誤差なく再現され、建設者が数十年をかけて太陽の軌道を計測し、9層の基壇を正確に配置した証拠である。建築・天文・宗教が一体となった都市設計の極致。