世界遺産異変
メサ・ヴェルデ国立公園:断崖に消えた文明——150室の宮殿を建て、なぜ一世代で全て捨てたのか
コロラド州の断崖絶壁に刻まれたアナサジ族の集落遺跡。13世紀、平地の集落を捨てた人々は垂直の岩壁に150室・23の儀礼空間をもつ「クリフ・パレス」をはじめとする巨大な岩窟都市を築いた。なぜ危険な断崖へ移住したのか——防衛説・気候変動説・宗教的変容説が百年以上論争を続ける。そして1300年頃、建設からわずか数十年で全ての住民が完全に姿を消した。短期間での大規模放棄の理由は現在も未解明のままだ。