カディーシャ渓谷:旧約聖書に400回登場した「神の木」が、いま数十本しか残っていない
レバノン杉の聖なる森「エレズ・アドナイ(神の杉)」は旧約聖書に400回以上登場し、ソロモン神殿の建材として古代世界最高の木材と称えられた。しかしかつてレバノン山脈全域を覆っていたその森は、いまや標高2,000mの地に数十本しか残っていない。カディーシャ(アラム語で「聖なる」)渓谷には、その絶壁に張り付くように初期キリスト教の岩窟修道院群が点在し、修道士たちが世俗から逃れ神と向き合った孤高の信仰空間が1,600年の時を超えて今も生き続けている。