ウシュマル:占星術が設計した未完の都市の謎
ユカタン半島に位置するウシュマルは、マヤ文明のプウク様式建築の最高傑作とされる古代都市遺跡である。「魔法使いのピラミッド」として知られる楕円形の基壇を持つ独特の神殿や、精緻な石彫りのモザイクで飾られた修道院のカドラングルなど、数学的精度と芸術的洗練を兼ね備えた建造物群が残る。6世紀から10世紀にかけて栄えたこの都市は、金星の動きを基準にした天文学的な都市設計が施されており、建造物の配置と太陽・金星の運行が精密に対応している。なぜ突然放棄されたのかは今も謎のままである。